基本情報
- 株価情報:東証PRM 3880
- 企業HP:大王製紙株式会社
- 優待:〇(3月) 配当:△ 成長性:△ 安定性:△(自己資本比率の改善を推進中)
- 株価:926円(12月19日現在)
- 配当利回り:1.51%(12月19日現在)
- 「エリエール」ブランドで知られる衛生用紙の国内トップシェア企業。海外事業の構造改革により、V字回復を目指すフェーズ。
優待情報
- 権利月:3月
- 内容:自社商品(ティシュー、トイレットペーパー等)の詰め合わせ
- 100株以上:1,500円相当
- 500株以上:3,000円相当
- 取得条件:1年以上の継続保有が必要。
- 日用品のため実用性が非常に高く、主婦層や長期投資家に根強い人気。
比較的安いく生活必需品の優待がもらえるので、嫁が勝手に買った銘柄です。
頂いた優待

生活必需品なので、ありがたくいただいています。1500円相当品です。
企業情報
- ホーム&パーソナルケア(H&PC)事業
- 国内:「エリエール」ブランドを中心に、ティシュー、おむつ、生理用品で高いシェア。付加価値商品の拡販により収益性を改善中。
- 海外:中国・ASEAN・ブラジル・トルコ等で展開。現在、不採算拠点の整理やベビー用から大人用・生理用品へのシフトなど、大胆な構造改革を推進中。
- 紙・板紙事業
- 新聞用紙、印刷用紙、段ボール原紙などを製造。三島工場(愛媛県)を拠点とする世界屈指の生産能力が強み。
- デジタル化による紙需要減に対し、CNF(セルロースナノファイバー)などの新素材開発や産業資材への転換を進める。
- 中期経営計画(第5次中計:FY2024-2026)
- スローガン「Reframe ~基盤の強化~」。2026年度に営業利益300億円、ROE 4.5%を目指す。
業績実績(連結)
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
| 2024年3月期 | 6,711億円 | 143億円 | 110億円 | 62億円 |
| 2025年3月期 | 6,689億円 | 98億円 | 45億円 | △96億円 |
| 2026年3月期(予) | 6,700億円 | 220億円 | 150億円 | 50億円 |
- 2025年3月期は、海外事業の構造改革に伴う特別損失(事業構造改善費用等)により最終赤字を計上。
- 2026年3月期は、改革の効果が発現し、大幅な増益と黒字転換を見込む。
大王製紙の強み
- 圧倒的なブランド力:「エリエール」の認知度は抜群で、価格転嫁(値上げ)が浸透しやすい。
- 徹底したコスト競争力:臨海大型工場によるスケールメリットと、自社で物流網(ダイオーロジスティクス等)を持つ強み。
- 海外事業の迅速な立て直し:不採算の中国工場売却やトルコ子会社の株式売却など、経営判断のスピードが加速。
大王製紙の弱み
- 財務体質の改善途上:大型投資による有利子負債が多く、ネットD/Eレシオの低減が課題。
- 外部環境への高感度:原材料(パルプ、古紙)やエネルギー価格、および為替の変動が利益を圧迫しやすい。
- 紙需要の構造的減少:デジタル化による新聞・印刷用紙の長期的な需要減。
総合評価(2025〜2027年視点)
大王製紙は
「膿を出し切り、日用品の強みを利益に変える再起のフェーズ」
- 2025年3月期の赤字は「負の遺産の整理」という意味合いが強く、2026年以降は海外の赤字幅縮小と国内の利益率改善がダイレクトに数字に現れる期待があります。
- 1年以上の継続保有が必要ですが、優待で届く日用品はインフレ局面での生活防衛にも役立ちます。
- 成長性(海外再建)と安定性(国内日用品)を兼ね備えており、現在の構造改革が完遂されれば、再評価による株価の修復が期待できる銘柄です。


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